黒薔薇昇天 谷ナオミ

藤本義一の原作をエロスの名匠 神代辰巳監督が、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの歌にのせて男と女の哀歓を軽妙に猫いた傑作。ヒロインにSMの女王 谷ナオミ。主人公に扮した岸田森のクールな佇まいと情熱的な演技がすばらしい。海の見える旅館の一室でブルーフィルムのカメラが回る。ファインダーの中で恍惚の表情を見せるメイ子(芹明香)。だが、彼女のノリが今イチだ。どうやら妊娠したらしい。メイ子にしてみれば胎教上よくないというわけだ。大島渚や今村昌平を敬愛する監督の十三(岸田森)は「これは芸術なんや!」と声を高めるが、しぶしぶ撮影を中止する。一方で資金稼ぎの為に動物の鳴き声などで構成したエロテープの制作・販売も手がける十三。ある日、彼は歯医者に仕掛けた録音テープから和服姿の美人・幾代(谷ナオミ)と歯科医との浮気の事実を掴む。十三は小躍りして喜び、テープをだしに幾代を強請って彼女主演作品を撮るべく画策するのだった・・・。